ロボット作成 その1

はじめに

PCとRaspberryPiの環境準備が完了したので、DarkPawを組み立てていきます。
公式マニュアルは写真が多用されているのでマニュアル通り進めていけばOKですが、いくつか引っかかるポイントがあるので、ポイントを解説します。

準備

開封

大量の部品がありますが、小分けされていて袋にはネジ番号が記載されています。
骨組みはパネルから切り離して組み立てていきますが、黄土色のフィルムが張ってあるのではがす必要があります。※この作業が一番めんどくさかったです。
また、ネジやサーボモータ、一部骨組みには予備が入っています。

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開封

マニュアル

製品にマニュアルは付属していないので公式ページから入手します。英語のみですが部品番号の説明などがほとんどで、組み立ては写真を見ながらに作業を進められます。
※文章での説明がほとんどないので、写真をよく見ないと間違える箇所があります。

マニュアル:https://www.adeept.com/video/static1/itemsfile/Manual_Adeept_DarkPaw-V2.1.pdf

工具

精密ドライバー、マイナスドライバー、プラスドライバー、ナットレンチが付属しています。
M3ネジとロックナットを締めるときに付属のドライバーでは力を入れづらかったので、別で用意すると作業がしやすいです。

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付属工具

作業

組み立てにあたって分かりにくかったり、間違えたポイントを解説していきます。

共通:ロックナットについて

ロックナットを締める箇所がたくさん出てきますが、取り付けた骨組みが動く程度にきつく締めます。
緩すぎるとガタガタするので、一度きつく締めてから数回緩めるとちょうどいいです。

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ロックナットは骨組みがスムーズに動く程度にきつく締める。

作業1:マニュアル P5

基本的にはマニュアルを順番に進めればよいですが、P5のカメラモジュールをRaspberryPiへ搭載する手順を先に実施します。
接続は写真通りでOKですが、このタイミングでカメラがちゃんと接続されているか確認をします。

カメラ動作確認方法

RaspberryPiにカメラモジュールを接続したらRaspberryPiを起動させて、以下のコマンドでカメラモジュールが認識されているか確認します。

## カメラの認識状態確認
$ vcgencmd get_camera
supported=1 detected=1

## カメラ撮影テスト
$ raspistill -o test.jpg

get_cameraでdetected=1となっていればOKです。
detected=0になっている場合はカメラが正常に接続できていないので、一度電源をOFFにして接続を確認します。
参考:Raspberry Piのカメラモジュールが認識されないとき


作業2 :マニュアル 6~8

AdeeptのRobot HATをRaspberry Piへ搭載する作業です。
この作業手順にP4の手順も包含されています。

骨組みの取り外し

骨組みにはネジと違って番号は記載されていないので、パネルから写真と同じ形の骨組みを探して取り外します。
また、黄土色のフィルムが張られているのではがしていきます。この後大量の骨組みも同じようにフィルムをはがす必要があるため、粘着力の強いテープがあると作業がはかどります。

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骨組みの取り外し

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フィルムをはがす

Copper standoffの取り付け

Robot HATにRaspberryPiをねじ止めするstandoffを取り付けますが、きつく締めると裏からRaspberryPiをねじ止めするときにネジが届かなくなるため、少し緩めに取り付けます。

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Copper standoffは少し緩めに取り付ける

サーボモータの初期位置リセット

マニュアルP4にも説明がありますが、
出荷時点ではサーボモータの位置がずれているので、一度通電してリセットします。
予備1個含めて13個のサーボモータが付属しているので、動作確認を兼ねて初めにリセットすることをお勧めします。

サーボモータリセット方法

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サーボモータの配線
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サーボモータの初期位置リセット

AdeeptボードをRaspberryPiへ搭載して、サーボモータ黄/赤/黒のピンに接続します。
AdeeptボードにmicroUSBを接続して30秒程度待つと、サーボモータが「シャ!」といってリセットされます。
※USB接続の場合電源スイッチのON/OFFは不要です。

サーボモータへのアーム取り付け

サーボモータをリセットしたら、90度になるようにアームを取り付けます。
このとき、サーボモータの溝の関係で正確に90度で取り付けることができませんが少しずれていても問題ないです。(9度以下ならOKとのこと)
※指でサーボモータの位置をずらしても電源ON時に元に戻ります。

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サーボモータのアームは大体90度になればOK

作業3 :マニュアル P10

棒状の骨組みが5種類あり、そのうち4種類が紛らわしいですが長さとネジ穴の大きさが異なります。
マニュアル上はA/B/C/Dと記載されていますが、パネルには何も書いてないためサイズを確認して利用します。

  • A
    • 一番長く、片方の穴が大きい(M3ネジ用)、片方の穴が小さい(M1.7ネジ用)
  • B
    • Aより少し小さく、穴の大きさはAと同じ
  • C
    • Bより少し小さく、両方の穴が大きい(M3ネジ用)
  • D
    • Cより小さく、穴の大きさはAと同じ
  • 名称なし
    • 最も小さく、両方の穴が大きい(M3ネジ用)

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似ている骨組み(A/B/C/D)

作業4 :マニュアル P11~20

4本の脚を組み立てていきます。
基本的にはP11~P14に記載された左前脚の手順を繰り返すだけですが、P14右下に記載されているように、一部パーツの向きが4足ともで異なるため気を付ける必要があります。

サーボモータの向き

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サーボモータは前足は前側、後足は後ろ側になる

パネルの向き

ベアリングを通すパネルの片側にはネジ穴が開いています。
取り付け向きを間違えると完成間近に手戻りが発生するため注意が必要です。

  • 前足
    • 左右の足ともに上側にネジ穴が来る
  • 後足
    • 左右の足ともに下側にネジ穴が来る

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ネジ穴が前足は上、後ろ足は下に来る

まとめ

P20までの作業で4足の足が完成しました。
これで前半の作業が完了したので、次回は後半の作業を解説したいと思います。

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足が完成

参考

初心者でも作れるロボットキットは以下で紹介しています。
da-yamax.hatenablog.jp